第十八回輪番奉仕代表導師を務めて

さわやかな緑輝く中、身延山開創七百五十年にあたる、令和五年五月十八日、輪番登詣し代表導師を務めさせていただくことができました。当山では先代存命中は二年に一度団参を企画し、輪番奉仕をして参りました。

先代師父が法主猊下と大学時代に席を並べた事もあり、清水坊でお世話になっておりましたが、師父の体調不良と主人の遷化に本堂や庫裡の改築事業等、私の人生にとってもお寺にとっても一大事業が重なり続きました。それでも多くの方のご指導とご協力を得てようやく住職になることができました。

私の住職認証式に法主様から「辛く悲しいのは貴方だけではない。しっかりとやりなさい。」と激励の言葉をかけていただいたことが懐かしく思い出されます。いつの日か成長を身延のお祖師様と法王様にご報告したいと思っていましたが、自信のないままに十三年の月日が流れていました。

しっかり勤まるかどうか・・・・。主人の先輩であるお上人様に見守って頂き、法主猊下から水鳴楼での委嘱式で中啓を手渡して戴きました。その後、懐かしい父の話や法王様の偉大なお母様のお話、これからの女性教師の活躍を期待しているなどお言葉をいただいて、記念撮影を行いました。感激のひとときでした。

御真骨堂での給仕も心ひとつにしての読経など、信頼する仲間と共に時間を過ごすことの楽しさを実感し「共に生き栄える」ということの素晴らしさを体感致しました。

 法華経を信ずる人は冬のごとし。冬は必ず春となる。いまだ聞かず、法華経を信ずる人の凡夫となることを。

経文には「もし法を聞くことあらん者は、ひとりとして成仏せずということ無し」と、とかれて候う。

これからも法華経をお題目をよりどころに精一杯精進を重ねて参ります。

南無妙法蓮華経